商業輸入とは
商業輸入は、事業者が販売・業務目的で海外から商品を仕入れる輸入形態です。 個人輸入と異なり、課税価格はCIF(Cost, Insurance and Freight)=商品価格+国際運賃+保険料の合計に対して計算されます。 商社・メーカー・小売事業者・越境ECなど、ほぼ全ての法人輸入はこのルールに従います。
CIF(課税価格)の構成
- Cost: 商品価格(インボイス価額)
- Insurance: 海上保険料・航空保険料
- Freight: 国際輸送費(海上運賃・航空運賃)
課税の閾値
商業輸入では、CIF課税対象が1万円超から関税・消費税が課税されます。 1万円以下なら少額免税の対象(酒類・革製品・タバコ等の一部品目を除く)。 課税対象額は千円未満を切り捨てて決定します。
関税率(HSコード)
関税率は商品分類を表すHSコード(統計品目番号)により決定されます。 基本税率・暫定税率・WTO税率・EPA特恵税率があり、原則として低い税率が適用されます。
| 商品 | HS類 | 関税率の目安 |
|---|---|---|
| 家電・電子機器 | 85類 | 無税が多い |
| 衣類(綿) | 61・62類 | 7.4〜10.9% |
| 食品・農産物 | 2〜21類 | 品目により大きく差 |
| 機械類 | 84類 | 無税〜数% |
輸入消費税
輸入時の消費税は「課税対象+関税」に対して課税されます。 標準税率10%は「国税7.8%+地方税2.2%」の内訳。食料品など軽減対象は8%(国6.24%+地方1.76%)です。 関税・消費税ともに100円未満切り捨てです。
関税分類(事前教示制度)
関税分類が不明確な場合、税関の事前教示制度を活用できます。 輸入前に書面で問い合わせることでHSコードと関税率の回答が得られ、申告ミスのリスクを減らせます。 食品・化学品・複合素材製品など分類が難しい商品では特に有効です。
輸入消費税の仕入控除
納付した輸入消費税は、課税事業者であれば仕入税額控除の対象になります。 地方消費税分も含めて控除でき、輸入許可通知書(許可書)が証憑となります。 インボイス制度下でも輸入消費税は適格請求書を要しません(許可書で代替)。
関連する計算機
- 個人輸入 関税計算機 ↗ — 個人輸入×60%課税対象、16,666円以下少額免税
- インボイス仕入税額控除 ↗ — 経過措置100%/80%/50%/0%プリセット対応
- 消費税計算シミュレーター ↗ — 5%/8%/10%同時表示、税抜⇔税込
よくある間違い・注意点
- CIF=商品+運賃+保険:商業輸入の課税対象はCIF価格。商品代だけでなく国際運賃・海上保険料も合算します。
- 1万円以下なら少額免税:CIF価格が1万円以下の貨物は関税・消費税ともに免税(一部品目を除く)。
- HSコードによる関税率の違い:商品分類(HSコード)により関税率が異なります。誤分類は追徴課税の原因に。
- 通関手数料は別途:本ツールは関税・消費税のみ。通関業者への手数料、倉庫料、配送費は別途必要。
よくある質問(FAQ)
Q. CIF とは?
Q. EPA・FTAで関税が下がる?
Q. 関税率を正確に知るには?
Q. 入力データはどこに保存されますか?
⚠ 出典・注意
出典: 税関、税関「実行関税率表」、税関「事前教示制度」。 本ツールは試算値で、実際の通関手続・関税率は税関・通関業者にてご確認ください。
最終更新日: 2026年5月8日
変更履歴
- 2026/05/08 — FAQ・注意点・出典リンク追加
- 初版公開