複利とは
複利(ふくり)は、得られた利息を元金に組み入れて、その合計に対してさらに利息を計算する方式です。 一定期間ごとに「元金が膨らんでいく」ため、長期になるほど効果が大きくなります。アインシュタインが「人類最大の発明」と呼んだとも言われる、資産運用の基本原理です。
単利との違い
単利は元金にのみ利息がつく方式(利息合計 = 元金 × 年利 × 年数)。複利は利息にも利息がつくため、長期では大きな差になります。
| 期間 | 単利 | 複利(年) | 差 |
|---|---|---|---|
| 10年 | 1,500,000 | 1,628,895 | +128,895 |
| 20年 | 2,000,000 | 2,653,298 | +653,298 |
| 30年 | 2,500,000 | 4,321,942 | +1,821,942 |
| 40年 | 3,000,000 | 7,039,989 | +4,039,989 |
※ 元金100万円・年利5% で比較した場合の元利合計
72の法則
複利での「お金が2倍になる年数」を簡単に求める法則です。
複利周期による違い
同じ年利でも、複利の頻度が高いほど元利合計は大きくなります。これを「複利効果」と呼びます。
| 複利周期 | 10年後の元利合計 | 実質年利 |
|---|---|---|
| 年複利(k=1) | 1,628,895 | 5.000% |
| 半年複利(k=2) | 1,638,616 | 5.063% |
| 四半期複利(k=4) | 1,643,619 | 5.095% |
| 月複利(k=12) | 1,647,009 | 5.116% |
※ 元金100万円・年利5%・10年
長期投資と複利の威力
投資信託・株式・債券などの長期運用では、複利の力が特に重要です。S&P500のような株価指数は過去30年で年平均7〜10%程度のリターンがありました(あくまで過去実績で将来を保証するものではありません)。
毎月3万円を年5%で30年間積み立てた場合、元本1,080万円が約2,496万円になります(積立部分は別途、年金終価係数で計算)。「早く始めて長く続ける」が複利運用の鉄則です。
NISA・iDeCoとの相性
複利運用では「税金で増えた利息が削られる」のが大きな機会損失です。日本の課税口座では運用益に約20%課税されますが、NISA・iDeCo は非課税枠を使えるため、複利効果がそのまま残ります。
- 新NISA(2024〜): つみたて投資枠120万円/年、成長投資枠240万円/年、生涯1,800万円まで非課税
- iDeCo: 運用益非課税 + 拠出額が所得控除(節税効果も大)
- 長期になるほど課税口座との差が大きくなる(30年後で数百万円〜数千万円規模)
注意事項とリスク
- 投資の利回りは変動します。本シミュレーターは固定利率での試算で、実際の投資結果を保証しません
- インフレを考慮すると実質利回りは表示より低くなります(例: 名目5% − インフレ2% = 実質3%)
- 税金: 課税口座では運用益に20.315%(所得税15.315% + 住民税5%)の税金がかかります
- 手数料: 投資信託の信託報酬・売買手数料などで実利回りは下がります
- 銀行の定期預金などは金利が低く、複利効果を体感しにくい場合があります
よくある間違い・注意点
- 「年利」と「実効年利」を区別:月複利の場合、表面年利5%でも実効年利は約5.12%になります。長期では差が大きくなります。
- 税金は計算外:投資信託・株式の運用益には20.315%の税金がかかります。実際の手取りは計算結果より少なくなります(NISA枠は非課税)。
- インフレを考慮しない:本計算は名目利回り。インフレ率(年2%等)を引いた実質利回りで考えると将来購買力は変わります。
- 複利の効果は時間が決める:100万円を年利5%で30年運用すると約432万円。短期投資ではほぼ単利と変わりません。
よくある質問(FAQ)
Q. 月複利と年複利、どちらで計算するのが正しい?
Q. 積立投資(毎月一定額)の試算もできますか?
Q. 「72の法則」とは?
Q. NISAやiDeCoの試算には使えますか?
Q. 入力データはどこに保存されますか?
関連する計算機
- 現価係数 計算機 ↗ — 将来の元利合計から、必要な元金(現在価値)を逆算
- ローン返済シミュレーター ↗ — 借入の返済計算
- 配当金 源泉徴収税 計算機 ↗ — 株式配当の手取り計算
⚠ 出典・投資判断にあたっての注意
出典: 金融庁「NISA特設サイト」、国民年金基金連合会「iDeCo公式サイト」。 本ツールは複利の理論計算であり、特定の金融商品の利回りを保証するものではありません。具体的な投資判断はご自身の責任で、必要に応じてファイナンシャルプランナー等の専門家にご相談ください。
最終更新日: 2026年5月8日
変更履歴
- 2026/05/08 — FAQ拡充、注意点・出典リンク追加
- 初版公開