手取りから逆算するとは
原稿料・講演料・士業報酬などを源泉徴収されて受け取った時、「源泉前の請求総額がいくらだったか」を知りたい場面があります。 確定申告で総支給額を申告したい場合や、源泉徴収票が手元にない場合に、本ツールで逆算できます。
逆算の前提
- 支払者が所得税法 第204条 第1項 第1〜2号に基づき源泉徴収していること(原稿料・講演料・士業報酬等)
- 源泉徴収率: 100万円以下 10.21% / 100万円超 20.42% +102,100円
- 消費税の扱い: 税別ベース(請求書で区分) or 税込みベース
- 司法書士等の1万円控除型には対応していません(別の計算機をご利用ください)
計算式の導出
税抜き請求額を N、消費税率を r、手取り額を P とすると:
税別ベース(N ≤ 100万円)
P = N × (1 + r) − N × 0.1021
= N × (1 + r − 0.1021)
⇒ N = P ÷ (1 + r − 0.1021)
= N × (1 + r − 0.1021)
⇒ N = P ÷ (1 + r − 0.1021)
税別ベース(N > 100万円)
P = N × (1 + r) − ((N − 100万) × 0.2042 + 102,100)
⇒ N = (P − 100万 × 0.2042 + 102,100) ÷ (1 + r − 0.2042)
⇒ N = (P − 100万 × 0.2042 + 102,100) ÷ (1 + r − 0.2042)
用途
- 確定申告で総支給額を申告するとき(源泉徴収票が手元にない場合)
- 受け取った金額が源泉徴収の正しい計算結果か検算したいとき
- 請求書を作成する側で「いくら請求すれば手取り○○円になるか」を逆算するとき
よくある間違い・注意点
- 「手取り=請求額×0.8979」と計算しない:源泉徴収税は10.21%なので「手取り÷0.8979」で逆算します。割合計算と分数計算の取り違いにご注意。
- 消費税の有無で結果が変わる:請求書が税込みなら税込金額に対して源泉徴収。税抜と税込で逆算結果が異なります。
- 100万円超ラインでの逆算:手取り額からの逆算で支払額が100万円を超える場合、税率が変わるため別計算が必要です(本ツールは100万以下の単純計算)。
よくある質問(FAQ)
Q. 司法書士の手取りは逆算できますか?
A. 本ツールは原稿料・講演料・税理士等(10.21%/20.42%、控除なし)の方式に特化しています。司法書士等は「1万円控除後」の計算となるため、別の計算が必要です。税理士・司法書士等の源泉徴収税計算機をご利用ください。
Q. 計算結果と実際の請求額が違います
A. 端数処理(1円未満切り捨て・四捨五入)の影響で±1〜2円の誤差が生じる場合があります。実務では支払調書・請求書の控えを優先してください。
Q. 「手取り○○円欲しい」場合の請求額は?
A. 手取り額 ÷ (1 − 0.1021) ≒ 手取り÷0.8979 で算出されます。例:手取り 89,790円 ÷ 0.8979 ≒ 100,000円が請求額(10,210円が源泉徴収)。
Q. 入力データはどこに保存されますか?
A. 入力データはあなたの端末(ブラウザ localStorage)にのみ保存され、当社のサーバーを含む外部に送信されることはありません。
関連する計算機
- 原稿料・講演料 源泉徴収税 計算機 ↗ — 順方向(請求額→手取り)
- 税理士・司法書士等 報酬源泉徴収税 ↗ — 税理士・司法書士等への報酬の源泉徴収税
- 配当金 源泉徴収税 計算機 ↗ — 個人/法人×上場/未上場の源泉徴収税
- 給与源泉徴収税額シミュレーター ↗ — 月給・扶養人数から源泉徴収税額を算出
⚠ 出典・注意
出典: 国税庁「源泉徴収のあらまし」、所得税法 第204条(e-Gov 法令検索)。 本ツールは試算値で、個別事案については税理士・税務署にご相談ください。
最終更新日: 2026年5月8日
変更履歴
- 2026/05/08 — FAQ拡充、注意点・出典リンク追加
- 初版公開