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減価償却 計算機(特別償却対応・令和8年度版)

定額法・定率法(200%)による減価償却額を計算。特別償却なし/30%/100%(即時償却) の3パターンを同時比較できます。

入力

特別償却なし

通常の減価償却のみ

初年度償却額

200,000 円

30% 特別償却

通常償却 + 取得価額×30%

初年度償却額

500,000 円

100% 即時償却

初年度に全額償却(簿価1円残)

初年度償却額

999,999 円

償却スケジュール比較表

年特別償却なし30% 特別償却100% 即時償却
償却額期末簿価償却額期末簿価償却額期末簿価
1年目200,000 円800,000 円500,000 円500,000 円999,999 円1 円
2年目200,000 円600,000 円200,000 円300,000 円——
3年目200,000 円400,000 円200,000 円100,000 円——
4年目200,000 円200,000 円99,999 円1 円——
5年目199,999 円1 円————

※ 各列の最後の年で残存簿価1円となります。
※ 30%特別償却・100%即時償却は、適用される税制(中小企業経営強化税制、中小企業投資促進税制、研究開発税制等)の対象資産・要件を満たす場合に選択可能です。

減価償却とは

建物・機械・車両など、長期間にわたって使用する固定資産の取得費用を、その耐用年数にわたって費用として配分する会計処理。法人税法・所得税法上、限度額の範囲内で各事業年度の損金(必要経費)に算入できます。

この計算機は「取得価額」「耐用年数」「初年度の使用月数」「端数処理」を入れると、定額法または200%定率法で1年目から簿価1円になるまでの償却スケジュールを作り、特別償却なし・30%特別償却・100%即時償却の3パターンを並べて表示します。決算前に「今期いくら経費にできるか」「特別償却を使うと初年度の利益がどれだけ圧縮されるか」を見比べる用途を想定しています。個人事業主は原則として定額法、法人は建物・建物附属設備・構築物以外の資産について定率法が原則(届出で定額法に変更可)です。

償却方式

  • 定額法:毎年同額を償却。償却額 = 取得価額 × 定額法償却率
  • 定率法(200%定率法):期首簿価 × 償却率。償却保証額を下回ったら改定償却率で均等償却。平成24年4月1日以降取得分が対象

特別償却制度(令和8年度版)

通常の減価償却に上乗せして、初年度に一定割合を追加で償却できる税制優遇措置です。中小企業の設備投資を促進する目的で複数の制度があります。

  • 30%特別償却:中小企業投資促進税制(青色申告法人・個人事業主)。機械装置(160万円以上)、ソフトウェア(70万円以上)等が対象。
  • 100%即時償却:中小企業経営強化税制(A・B類型)。経営力向上計画の認定を受け、生産性向上設備(A類型)・収益力強化設備(B類型)に該当する場合に適用可能。
  • その他:研究開発税制、特定中小企業者等が経営改善設備を取得した場合の特別償却、地域未来投資促進税制 など多数あります。

計算式と手順

国税庁タックスアンサーNo.2106の式をそのまま使っています。

  • 定額法:各年の償却額 = 取得価額 × 定額法の償却率(耐用年数5年なら0.200)。初年度は × 使用月数 ÷ 12。
  • 定率法:各年の償却額 = 期首の未償却残高 × 定率法の償却率(5年なら0.400)。この額が「償却保証額(取得価額 × 保証率)」を下回った年からは、その年の期首簿価を「改定取得価額」として × 改定償却率(5年なら0.500)で毎年同額を償却します。
  • 共通:最終年は「期首簿価 − 1円」を償却し、備忘価額1円を残します。端数処理は選んだ方法で毎年の償却額に適用します。

例1:取得価額100万円・耐用年数5年・12ヶ月使用・切捨て(初期値)

  • 定額法:毎年 1,000,000 × 0.200 = 200,000円。1〜4年目が200,000円、5年目は199,999円で簿価1円。
  • 定率法:1年目 1,000,000 × 0.4 = 400,000円、2年目 600,000 × 0.4 = 240,000円、3年目 360,000 × 0.4 = 144,000円。4年目は 216,000 × 0.4 = 86,400円で償却保証額108,000円(1,000,000 × 0.108)を下回るため改定償却に切り替え、216,000 × 0.5 = 108,000円。5年目は107,999円で簿価1円。
  • 5年間の合計はどちらも999,999円ですが、定率法は1年目に40%を落とすので、初年度の経費は2倍になります。

例2:同じ資産を決算の4ヶ月前に取得した場合(初年度使用月数4)

  • 定額法:1年目 1,000,000 × 0.200 × 4 ÷ 12 = 66,666円(切捨て)。2年目以降は200,000円ずつで、6年目に133,333円を償却して終わります。
  • 定率法:1年目 1,000,000 × 0.4 × 4 ÷ 12 = 133,333円。2年目は残高866,667 × 0.4 = 346,666円。

例3:例1に特別償却を上乗せ(定額法)

  • 30%特別償却:初年度 200,000 + 1,000,000 × 30% = 500,000円。2・3年目200,000円、4年目99,999円で償却が終わり、通常より1年早く簿価1円になります。
  • 100%即時償却:初年度に999,999円を償却し、2年目以降はゼロです。

早見表:取得価額100万円・12ヶ月使用の初年度償却額(切捨て)

耐用年数定額法(償却率)定率法(償却率)定額法+30%特別償却
4年(軽自動車)250,000円(0.250)500,000円(0.500)550,000円
5年(サーバー等)200,000円(0.200)400,000円(0.400)500,000円
6年(普通自動車)167,000円(0.167)333,000円(0.333)467,000円
10年(機械装置の例)100,000円(0.100)200,000円(0.200)400,000円
22年(木造建物)46,000円(0.046)建物は定額法のみ—

※ 取得価額が2倍なら償却額も2倍です(100万円 → 200万円なら定額法5年で400,000円)。平成10年4月1日以後に取得した建物、平成28年4月1日以後に取得した建物附属設備・構築物は定額法のみです(国税庁タックスアンサーNo.2100)。

よくある間違い・注意点

  • 少額資産の特例を忘れる:取得価額10万円未満は全額その年の経費、20万円未満は3年で均等償却(一括償却資産)を選べます。さらに青色申告の中小企業者等には、取得価額30万円未満の資産を全額即時に経費にできる特例(年300万円まで。国税庁タックスアンサーNo.5408では令和8年3月31日までの取得分が対象)があり、令和8年4月1日以後の取得分は令和8年度税制改正で上限の見直しが行われているため最新の公式情報を確認してください。これらは耐用年数によらないので、この計算機を使う前に金額で判定してください。
  • 使用月数は「取得日」ではなく「使い始めた日」から数える:納品されても事業に使っていない期間は償却できません。3月決算で1月20日に使い始めたら、1月20日〜3月31日は2ヶ月と12日 → 切り上げて3ヶ月です。
  • 定率法で「償却率を毎年同じ額に掛ける」:定率法は取得価額ではなく「期首の未償却残高」に掛けます。取得価額に掛け続けると2年目以降が大きくなりすぎます。
  • 中古資産は法定耐用年数をそのまま使わない:中古で買った資産は「法定耐用年数 − 経過年数 + 経過年数 × 20%」(1年未満切捨て、2年未満は2年)で見積もった耐用年数を使えます。4年落ちの普通車(法定6年)なら 6 − 4 + 4 × 0.2 = 2.8 → 2年です。
  • 特別償却は「上乗せ」であって耐用年数の合計は変わらない:30%特別償却をしても償却できる総額は取得価額 − 1円のままで、後の年の償却額がその分減ります。節税ではなく「前倒し」です。

関連する計算機

残存簿価1円

平成19年4月1日以降取得資産は、減価償却後の帳簿価額が「1円」となるまで償却できます(備忘価額)。

よくある質問

特別償却と税額控除のどちらを選ぶべき?

特別償却は早期償却で節税のタイミング前倒し、税額控除は実際の納税額が直接減ります。長期的には税額控除のほうが有利なケースが多いですが、初年度に大きく利益を圧縮したい場合は特別償却が有効です。

30%特別償却と100%即時償却は併用できる?

同一資産について複数の特別償却を重複適用することはできません。要件を満たす中で最も有利な制度を1つ選択します。

耐用年数の調べ方は?

国税庁「耐用年数表(別表)」をご参照ください。普通自動車6年、軽自動車4年、PCサーバー5年、木造住宅22年などが代表例です。

月数按分の『1ヶ月未満切上げ』とは?

期中取得の場合、使用月数を1ヶ月未満は切上げて月数換算します(例:取得日から決算日まで4ヶ月15日 → 5ヶ月)。

令和8年度の改正点は?

本計算機は令和8年度版として、現行の中小企業経営強化税制・投資促進税制等の枠組みに準拠しています。最新の適用期限・対象設備は国税庁・中小企業庁の公式情報をご確認ください。

定率法はいつから使える?

平成24年4月1日以降取得分は『200%定率法』、平成19年4月1日〜平成24年3月31日取得分は『250%定率法』、それ以前は『旧定率法』が適用されます。本計算機は200%定率法専用です。

100万円の資産を5年で償却すると1年目はいくら経費になる?

定額法なら 1,000,000 × 0.200 = 200,000円、200%定率法なら 1,000,000 × 0.400 = 400,000円です(12ヶ月使用の場合)。期の途中で使い始めたときは月割りになり、4ヶ月なら定額法66,666円・定率法133,333円(切捨て)です。この計算機の初期値がこの例になっています。

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出典・参考

最終更新日: 2026年9月21日