ローン返済の基本
ローン(借入)の返済額は、借入金額・金利・返済期間の3つで決まります。 特に住宅ローンのような大きな借入では、金利のわずかな差や期間の長短が、総返済額・月々の家計に大きく影響します。
ローン返済シミュレーターとは
このページの計算機は、借入金額・年利・返済期間(年)の3つを入力すると、毎月の返済額、返済期間全体の総返済額、そのうち利息が占める合計を出します。返済方式は「元利均等」と「元金均等」を切り替えられ、「返済表を表示」を押すと1回目から最終回までの元金・利息・残高の内訳を1か月ごとに確認できます。
使う場面は、住宅の購入前に「この物件を買ったら毎月いくら返すのか」を確かめるとき、自動車ローンや教育ローンで銀行の見積りを検算するとき、金利の違う2つのローンを同じ条件で比べるときなどです。金利は固定(返済期間中ずっと同じ)とみなして計算するため、変動金利の場合は「今の金利が続いたら」という前提の試算になります。年利0%を入れると利息なしの単純な割り算(借入額 ÷ 返済回数)になるので、無利子の奨学金や親族からの借入の月額を確かめる用途にも使えます。
元利均等と元金均等の違い
日本の住宅ローンで最も使われる返済方式は元利均等返済ですが、銀行によっては元金均等返済も選べます。
| 項目 | 元利均等返済 | 元金均等返済 |
|---|---|---|
| 月々の返済額 | 毎月一定 | 初回が最大、徐々に減少 |
| 元金の減り方 | 最初は遅く、後半で加速 | 毎月一定額ずつ減る |
| 総利息 | やや多い | やや少ない |
| 家計設計 | 毎月の見通しが立てやすい | 初期負担が大きい |
| 取扱い銀行 | ほぼ全行 | 一部の銀行のみ |
計算式
手計算の例:3,000万円・年利1.5%・35年(元利均等)
- 月利を出す:1.5 ÷ 12 ÷ 100 = 0.00125(0.125%)
- 返済月数:35年 × 12 = 420回
- (1+0.00125)420 = 約1.6899
- 月返済額 = 3,000万円 × 0.00125 × 1.6899 ÷ (1.6899 − 1) = 約91,855円
- 総返済額 = 91,855円 × 420回 = 約3,857.9万円、利息合計 = 約857.9万円
1回目の内訳を見ると、利息は「残高3,000万円 × 0.00125 = 37,500円」、元金の返済に回るのは「91,855 − 37,500 = 約54,355円」です。返済が進んで残高が減るほど利息部分が縮み、元金部分が増えていきます。これが「元利均等は最初は元金の減りが遅い」と言われる理由です。
同じ条件を元金均等で計算すると、毎月の元金は「3,000万円 ÷ 420 = 約71,429円」で固定。初回は利息37,500円を足した約108,929円、最終回は約71,518円と月を追うごとに減り、利息合計は約789.4万円。元利均等より約68.5万円少なくなります。この差が、初回の返済額が約1.7万円高いことの見返りです。
金利×期間の早見表(借入3,000万円・元利均等)
借入額3,000万円を元利均等で返す場合の毎月返済額と利息合計です。金利が1%上がると35年返済では利息が約600万円前後増え、期間を35年から25年に縮めると同じ金利でも利息が2〜3割減ることが読み取れます。借入額が違う場合は比例するので、1,500万円なら表の半分、4,500万円なら1.5倍で目安が出せます。
| 年利 | 25年 月額/利息合計 | 30年 月額/利息合計 | 35年 月額/利息合計 |
|---|---|---|---|
| 0.5% | 106,401円/192万円 | 89,757円/231万円 | 77,876円/271万円 |
| 1.0% | 113,062円/392万円 | 96,492円/474万円 | 84,686円/557万円 |
| 1.5% | 119,981円/599万円 | 103,536円/727万円 | 91,855円/858万円 |
| 2.0% | 127,156円/815万円 | 110,886円/992万円 | 99,379円/1,174万円 |
| 2.5% | 134,585円/1,038万円 | 118,536円/1,267万円 | 107,249円/1,504万円 |
| 3.0% | 142,263円/1,268万円 | 126,481円/1,553万円 | 115,455円/1,849万円 |
| 3.5% | 150,187円/1,506万円 | 134,713円/1,850万円 | 123,987円/2,207万円 |
※ 本ページの計算機と同じ式で算出(1円未満は四捨五入、利息合計は万円未満四捨五入)。
住宅ローンの金利タイプ
- 変動金利: 半年ごとに見直し(0.3〜0.7%程度/2026年水準)。低金利だが将来の利上げリスクあり
- 固定期間選択型: 5年・10年などの期間中は金利固定(0.7〜1.5%程度)
- 全期間固定金利: フラット35など。返済終了まで金利固定。住宅金融支援機構の公表では、2026年9月のフラット35(借入期間21〜35年・融資率9割以下・新機構団信付き)の金利は年3.46%〜5.69%、最も多い金利は年3.46%
フラット35は「最長35年の全期間固定金利」で、返済方法は元利均等・元金均等の2つから選べます(住宅金融支援機構の商品案内より)。このページの計算機で「年利」にフラット35の金利を入れれば、返済期間中ずっと同じ返済額になる固定型の試算がそのままできます。
変動と固定では、35年返済の総額で数百万円〜1,000万円規模の差が出る場合があります。
借入額の目安(年収倍率)
住宅ローンの借入可能額は、年収の5〜7倍が目安とされます。返済負担率(年間返済額 ÷ 年収)で見ると、20〜25%以内が安全圏です。
- 年収400万円: 借入可能 2,000〜2,800万円程度
- 年収600万円: 借入可能 3,000〜4,200万円程度
- 年収800万円: 借入可能 4,000〜5,600万円程度
- 年収1,000万円: 借入可能 5,000〜7,000万円程度
※ 個別の審査では、勤続年数・他借入・物件評価額などで上下します。
繰上返済の効果
余裕があれば繰上返済で利息を大きく節約できます。
- 期間短縮型: 返済期間を短くする(節約効果が大きい)
- 返済額軽減型: 月々の返済額を減らす(家計の余裕に)
- 住宅ローン控除(13年間 × 残高0.7%)期間中は、繰上より残高維持が得な場合も
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住宅ローンは、返せる額かどうかが一番大事です
毎月返済額だけでなく、教育費や老後資金まで含めて無理のない借入額かを確認しておくと安心です。家計全体の相談はFPに無料でできます。
FPに無料で相談する →関連する計算機
- ローン返済(ボーナス併用)↗ — ボーナス併用返済の計算
- 繰上ローン返済シミュレーター ↗ — 期間短縮型/返済額軽減型の節約効果
- 借入可能額シミュレーター ↗ — 月返済額から逆算
- 複利計算 ↗ — 繰上か投資か比較
よくある間違い・注意点
- 「年利」と「月利」を混同しない:金利は通常「年利」で表示されますが、計算上は「月利 = 年利 ÷ 12」を使います。本ツールでは年利を入力すれば自動換算されます。
- 諸費用は試算に含まれない:保証料・事務手数料・印紙税・登記費用など借入時のコストは別途必要です。物件価格の3〜10%が目安。
- 固定金利と変動金利の違い:本ツールは固定金利を前提とした試算です。変動金利の場合、金利上昇時に返済額が増えるリスクがあります(5年ルール・125%ルールあり)。
- 返済比率の目安:年収に対する年間返済額(返済負担率)は25〜35%以下が無理のない目安。30%超は審査で厳しく見られることがあります。
- 団体信用生命保険(団信)が前提:住宅ローンは多くが団信加入が必須。健康状態によっては加入不可で借入できない場合があります。
よくある質問(FAQ)
Q. 元利均等と元金均等、どちらが得ですか?
Q. 「フラット35」とは何ですか?
Q. 住宅ローン控除はどう影響しますか?
Q. 繰上返済はいつすべきですか?
Q. 借入可能額の年収倍率の目安は?
Q. 銀行の返済予定表と計算結果が数円ずれるのはなぜですか?
Q. 入力データはどこに保存されますか?
⚠ 出典・借入判断にあたっての注意
出典: 住宅金融支援機構「フラット35」、同「フラット35 商品概要」、同「フラット35 金利情報」、 金融庁「貸金業関連情報」、国税庁「住宅借入金等特別控除」。 本ツールは固定金利での試算で、特定の融資条件を保証するものではありません。実際の借入条件・審査結果は金融機関の窓口にてご確認ください。
最終更新日: 2026年9月25日
変更履歴
- 2026年9月25日: 解説・具体例・FAQを追加
- 2026/05/08 — FAQ・注意点・出典リンクを追加
- 初版公開