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1週間分(月〜日)の出勤・退勤時刻と休憩分数を入れると、日ごとの労働時間、週の合計、法定労働時間を超えた残業時間、そして時給をもとにした通常賃金・残業手当・深夜割増・給与合計を計算します。アルバイトやパートが「今週の給料はいくらか」を確かめるとき、シフト制の職場で残業代が正しく付いているかを検算するとき、日跨ぎの夜勤で深夜割増がいくらになるかを知りたいときに使います。残業の判定は「週40時間超」「1日8時間超」「残業なし」の3方式から選べ、22時〜翌5時の深夜割増は任意で加算できます。
日本の労働時間制度
法定労働時間
労働基準法では、1日8時間・週40時間が法定労働時間の上限です(労基法32条)。これを超える労働には、原則として労使協定(36協定)の締結と割増賃金の支払いが必要です。
計算手順と具体例
- 各日の労働時間 = 終了時刻 − 開始時刻 − 休憩。終了が開始より早い時刻なら翌日とみなして24時間を足します。
- 残業ルールが「週40時間超」なら、週合計のうち40時間までを通常時間、超えた分を残業時間にします。「1日8時間超」なら日ごとに8時間を超えた分を足し上げます。
- 通常賃金 = 通常時間 × 時給、残業手当 = 残業時間 × 時給 × 1.25。
- 深夜割増をオンにすると、22:00〜翌5:00に重なる時間 × 時給 × 0.25 を加算します(深夜の時間そのものは通常賃金または残業手当に含まれているので、上乗せ分の25%だけを足します)。
例1:月〜金 9:00〜18:00、休憩60分、時給1,500円(初期値)
- 1日の労働時間 = 9時間 − 1時間 = 8時間、週合計40時間。残業0時間。
- 給与合計 = 40 × 1,500 = 60,000円
例2:月〜金 9:00〜19:00、休憩60分、時給1,500円
- 1日9時間 × 5日 = 45時間。週40時間超でも1日8時間超でも残業は5時間。
- 通常賃金 40 × 1,500 = 60,000円、残業手当 5 × 1,500 × 1.25 = 9,375円、合計 69,375円
例3:月〜土 9:00〜18:00(土曜出勤)、休憩60分、時給1,500円
- 1日8時間 × 6日 = 48時間。「週40時間超」なら残業8時間で、通常60,000円 + 残業 8 × 1,500 × 1.25 = 15,000円 = 75,000円。
- 「1日8時間超」を選ぶと、どの日も8時間以内なので残業0時間となり 48 × 1,500 = 72,000円になります。労働基準法では1日8時間と週40時間の両方が上限なので、週6日勤務の検算では「週40時間超」を選んでください。
例4:月〜金 22:00〜翌5:00の夜勤、休憩60分、時給1,500円、深夜割増オン
- 1日の労働時間 = 7時間 − 1時間 = 6時間、週30時間で残業なし。深夜帯は22:00〜5:00の7時間に重なりますが、労働時間の6時間を上限とします。
- 通常賃金 30 × 1,500 = 45,000円、深夜割増 30 × 1,500 × 0.25 = 11,250円、合計 56,250円
早見表:時給1,500円のときの週給(休憩60分)
| 勤務パターン | 週合計 | 残業(週40時間超) | 給与合計 |
|---|---|---|---|
| 月〜金 9:00〜18:00 | 40時間 | 0時間 | 60,000円 |
| 月〜金 9:00〜19:00 | 45時間 | 5時間 | 69,375円 |
| 月〜土 9:00〜18:00 | 48時間 | 8時間 | 75,000円 |
| 月 9:00〜20:00、火〜木 9:00〜18:00、金 9:00〜15:00 | 39時間 | 0時間(1日8時間超なら2時間) | 58,500円(同 59,250円) |
| 月〜金 22:00〜翌5:00(深夜割増オン) | 30時間 | 0時間 | 56,250円 |
※ 4行目は、週合計が40時間以内でも月曜が10時間勤務なので、法律上は「1日8時間超」の2時間分(3,750円)の残業手当が必要です。週と日の両方で判定する必要がある例です。
割増賃金の率
- 時間外労働(残業):25%以上(労基法37条1項)
- 深夜労働(22:00〜5:00):25%以上(労基法37条4項)
- 休日労働:35%以上(労基法37条1項)
- 月60時間超の時間外労働:50%以上(労基法37条1項但書)
時間外+深夜なら 25% + 25% = 50%、休日+深夜なら 35% + 25% = 60%が必要。月60時間超の時間外労働が深夜に及ぶ場合は 50% + 25% = 75%です。月60時間超の50%は、厚生労働省のリーフレットによると2023年4月1日から中小企業にも適用されています。
端数処理のルール
昭和63年3月14日基発第150号の通達で認められている端数処理は、(1) 1か月の時間外・休日・深夜それぞれの合計時間に1時間未満の端数があるとき、30分未満を切り捨て・30分以上を1時間に切り上げる、(2) 1時間あたりの賃金額や割増賃金額に円未満の端数が出たとき、50銭未満を切り捨て・50銭以上を1円に切り上げる、(3) 1か月の割増賃金の総額の円未満も(2)と同様、の3つです。日ごとの労働時間を15分・30分単位で切り捨てる処理はこの範囲外で、5分の遅刻を30分の遅刻として賃金カットするような扱いは全額払いの原則に反すると同じ通達に明記されています。この計算機は分単位で集計し、金額は最後に円未満を四捨五入しているので、月の合計で端数処理する実務とは数円の差が出ることがあります。
よくある間違い・注意点
- 法定休日の35%はこの計算機では付かない:週1日の法定休日(多くの会社は日曜)に働いた時間は、残業25%ではなく休日労働35%の割増です。日曜に入力した時間もこの計算機では通常時間または残業として扱うので、法定休日分は「時間 × 時給 × 1.35」を別に計算してください。法定休日以外の休日(土曜など)の労働は、週40時間を超えた分が25%増で正しい扱いです。
- 「週40時間超」と「1日8時間超」は両方が上限:例3のように週6日勤務では週40時間超で残業が出て、早見表4行目のように1日10時間の日があれば週合計が40時間以内でも残業が出ます。給与明細を検算するときは両方の方式で計算し、多いほうが法律上の最低ラインです。
- 深夜割増は休憩を按分していない:深夜帯にまたがる勤務で休憩が深夜帯に入っている場合、この計算機は深夜時間を「労働時間を上限」として丸めるだけです。夜勤の休憩が深夜帯のどこにあるかで実際の深夜時間は変わります。
- 月60時間超の50%は未対応:この計算機は1週間単位なので、月をまたいで60時間を超える時間外労働(中小企業も2023年4月1日から50%)は計算していません。60時間を超えた月は、超えた分の時間 × 時給 × 0.25 を追加してください。
- 時給1,500円未満の入力でも最低賃金を下回っていないか確認:地域別最低賃金は都道府県ごとに毎年10月ごろ改定されます。計算の前に厚生労働省の一覧で自分の地域の時間額を確認してください。
関連する計算機
- 日給→時給コンバーター — 日給・月給から時給を出してからこの計算機に入力
- 給与源泉徴収税額シミュレーター — 週給を月額にした後の所得税の目安
- 雇用保険料計算機 — 給与から引かれる雇用保険料