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通勤・通学定期券を期間満了前に払い戻す場合、購入価格から「使用済み相当額」と「払戻手数料」を差し引いた金額が返金されます。 JRグループでは原則として手数料は 220円 です。 券売機で買った定期はみどりの窓口、磁気/IC定期はそれぞれ対応窓口でしか手続きできない点に注意してください。
計算式
新規購入後7日以内(特例・日割り)
1ヶ月定期は使用開始から7日以内に限り日割り計算で払戻が可能です。 手数料は変動せず220円ですが、片道運賃 × 2(往復分)× 経過日数 が使用済み額として控除されます。 8日目以降は払戻不可となります。
- 1ヶ月定期: 7日以内のみ可(片道×2×日数で控除)
- 3ヶ月・6ヶ月定期: 7日以内は1ヶ月分使用扱い
月単位切上げの考え方
3ヶ月・6ヶ月定期は8日目以降1ヶ月単位(端数は切上げ)で使用月数が確定します。 例えば使用31日でも、61日でも、それぞれ「2ヶ月使用」「3ヶ月使用」として計算されます。 残り使用月数が0以下になると払戻はありません。
手数料表(参考)
| 期間 | 7日以内 | 8日目以降 | 手数料 |
|---|---|---|---|
| 1ヶ月定期 | 日割り | 不可 | 220円 |
| 3ヶ月定期 | 1ヶ月扱い | 月単位切上 | 220円 |
| 6ヶ月定期 | 1ヶ月扱い | 月単位切上 | 220円 |
私鉄との違い
私鉄各社(東京メトロ・東急・小田急など)も基本構造はJRと同様ですが、手数料が220円〜500円台で会社により異なります。 また「使用日数」のカウント開始日や、一部の小児・通学定期では取扱いが異なる場合があります。実際の手続前に各社のサイト・窓口で必ず確認してください。
旅客営業規則ではどう決まっているか
JRの定期券払戻は、JR各社共通の「旅客営業規則」第277条が根拠です。条文の要点は次の4つで、本ツールの計算はこれをそのまま式にしています。
- 使用開始後の定期券は有効期間内に限り、支払った定期運賃から使用経過月数に相当する定期運賃を差し引いた残額を払い戻す。手数料は1枚につき220円。
- 払戻請求の当日も経過日数に算入し、1か月未満の経過日数は1か月として計算する。
- 経過月数に相当する定期運賃は、1か月・3か月ならその期間の定期運賃、2か月なら1か月定期の2倍、4か月なら3か月+1か月、5か月なら3か月+1か月×2の合算額。
- 有効期間開始前の定期券は、手数料220円で発売額を払い戻す(第272条)。
3つ目のルールが重要で、6か月定期を4か月使ったときは「1か月定期×4」ではなく「3か月定期+1か月定期」で差し引きます。3か月定期のほうが割安なので、こちらのほうが払戻額は多くなります。 本ツールの「1ヶ月定期相当額」「3ヶ月定期相当額」の2つの入力欄は、この組合せ計算のためにあります。
手計算の手順と検算例
- 使用開始日から払戻日までの日数を数え、30日ごとに切り上げて「使用月数」にする(1〜30日→1か月、31〜60日→2か月…)。
- 使用月数を「3か月定期+1か月定期×残り」の組合せに直し、使用済み相当額を出す。
- 購入価格から使用済み相当額と手数料220円を引く。残り月数がゼロなら払戻なし。
例1(初期値):6か月定期60,000円(1か月12,000円・3か月34,000円)を30日使用。使用月数は1か月なので使用済み相当額は12,000円。 60,000 − 12,000 − 220 = 47,780円。
例2(4か月使用):同じ定期を91日使用。31日目で2か月、61日目で3か月、91日目で4か月に切り上がるので、使用済み相当額は 3か月34,000 + 1か月12,000 = 46,000円。 60,000 − 46,000 − 220 = 13,780円。もし90日目に手続きしていれば使用月数は3か月(34,000円)で、払戻額は25,780円でした。1日の違いで12,000円の差になります。
例3(1か月定期・7日以内):1か月定期12,000円・片道200円を5日使用。日割りで 200 × 2 × 5 = 2,000円を差し引き、12,000 − 2,000 − 220 = 9,780円。8日目以降は払戻できません。
早見表:6か月定期60,000円(1か月12,000円・3か月34,000円)の払戻額
| 経過日数 | 使用月数 | 使用済み相当額の内訳 | 払戻額 |
|---|---|---|---|
| 1〜30日 | 1か月 | 1か月 12,000円 | 47,780円 |
| 31〜60日 | 2か月 | 1か月×2 24,000円 | 35,780円 |
| 61〜90日 | 3か月 | 3か月 34,000円 | 25,780円 |
| 91〜120日 | 4か月 | 3か月+1か月 46,000円 | 13,780円 |
| 121〜150日 | 5か月 | 3か月+1か月×2 58,000円 | 1,780円 |
| 151日以降 | 6か月 | — | 払戻なし |
払戻額は30日ごとの階段状に減ります。30日・60日・90日・120日目までに手続きするか、翌日になるかで1か月分(この例では12,000円)が変わるため、払戻を決めたらまず使用開始日から何日目かを数えてください。
何日乗れば定期の元が取れるか(損益分岐)
定期を買うか都度払いにするかは、定期価格 ÷ ( 片道運賃 × 2 ) で「往復何日分か」を出して判断します。 初期値の1か月定期12,000円・片道200円なら 12,000 ÷ 400 = 30日で、毎日往復しないと元が取れない計算です。 6か月定期60,000円なら 60,000 ÷ 400 = 150日、1か月あたり25日となり、1か月定期より条件が緩くなります。 実際のJR定期は区間によって割引率が異なるため、自分の区間の片道運賃と定期価格で計算し直してください。週5日勤務で月の出勤日が20〜22日なら、往復20日分より安い定期でなければ元は取れません。
途中でやめる可能性があるときは、払戻ルールも損益に影響します。6か月定期を3か月で払い戻すと、使用済み額は3か月定期の価格で計算されるので、「最初から3か月定期を買った場合+手数料220円」とほぼ同じ負担で済みます。 一方、4か月で払い戻すと「3か月定期+1か月定期」の合計が差し引かれ、まとめ買いの割引はほとんど残りません。 異動や退職の時期がある程度見えているなら、その月数に合わせた定期を選ぶほうが確実です。
関連する計算機
- バス定期券 払戻額シミュレーター ↗ — バス定期券の払戻額を計算
- 新幹線きっぷ 払戻額シミュレーター ↗ — 新幹線きっぷの払戻額を計算
よくある間違い・注意点
- 「使用開始日」起算:払戻計算は購入日ではなく「使用開始日」起算。区間変更で使用開始がずれた場合は変更後の日付で計算します。
- 1ヶ月単位の月割り:1ヶ月と1日でも2ヶ月分使ったとみなされます(半月単位はなし)。
- 払戻手数料が引かれる:220円(JR)程度の手数料が払戻額から差し引かれます。
- 会社支給の定期は本人払戻不可の場合あり:通勤手当として購入された定期券は、会社経由でのみ払戻可能なケースがあります。
- 払戻当日も経過日数に含まれる:旅客営業規則では請求日当日を経過日数に算入します。使用開始日が9月1日なら9月30日が30日目で、10月1日に手続きすると31日目=2か月使用の扱いになります。
- 1か月定期相当額・3か月定期相当額は同じ区間の現在の価格:本ツールの使用済み額は、入力した1か月・3か月定期の価格で計算します。購入時から運賃改定があった場合など、正確な金額は窓口で確認してください。
- JR九州は端数日数の扱いが異なる:JR九州の案内では、経過月数分の定期運賃に加えて端数日数分を往復運賃で差し引く方式が示されています(JR西日本区間をまたぐ場合は端数日を1か月として計算)。本ツールはJR一般ルール(端数を1か月に切上げ)で計算します。
よくある質問(FAQ)
Q. 1ヶ月以上経つと払戻はどうなる?
Q. 私鉄も同じルールですか?
Q. ICカード(Suica・PASMO)の定期も払戻可能?
Q. 6か月定期を4か月で払い戻すと、いくら戻りますか?
Q. まだ使い始めていない定期券は全額戻りますか?
Q. 定期を買うか都度払いにするか、どう決めればいい?
Q. 入力データはどこに保存されますか?
⚠ 出典・注意
出典: JR東日本「旅客営業規則」、JR東日本 よくいただくお問い合わせ「定期券を使わなくなったのですが、変更や払いもどしはできますか」、JR北海道「旅客営業規則 第7章」(第272条・第277条)、JR九州「きっぷの変更・払い戻し・紛失」、 JR西日本「旅客営業規則」。 本ツールはJR一般ルールに基づく試算値で、実際の払戻額は購入元の窓口でご確認ください。
最終更新日: 2026年9月21日
変更履歴
- 2026/09/21 — 解説・具体例・早見表・FAQを追加
- 2026/05/08 — FAQ・注意点・出典リンク追加
- 初版公開